「ペルソナ」とは、企業のターゲットとなる典型的な顧客像のことです。
(参照:マーケティング用語辞典)
仮面や登場人物を意味する「ペルソナ」は、
もともと商品開発などの現場において、どんな顧客がどう利用するのか
想像力を働かせるための架空の顧客像を指していました。
これに対して販促活動などを手掛けるマーケティング担当者の間では、
顧客を特定の人物像に絞り込むことはせず、ある属性の集団として捉えるのが通例でした。
しかし最近では、マーケティング分野でペルソナが
新しい方法論として導入されつつあります。
ペルソナの効用は主に2つあります。
・まず1つは、顧客の体験を想像しやすくなることです。
企業と顧客には製品情報の取得、購入、利用、アフターサービスといった
様々な接点が生じます。
企業はその接点をトータルで考えながら商品やサービスを開発しなければなりません。
不特定多数ではなく、顔のある個人に思いをめぐらすことで
商品はよりきめ細かく完成度の高いものになります。
・第2の効用は、開発、営業、広告、販促など担当者間でそれぞれが描く顧客像を
同一化することによって、方針がぶれないようになることです。
ターゲットとなる人びとの人物像をペルソナとして表現することで、
製品やサービスのターゲットとなる人々がどんな人で、
普段の生活で何を目的としてどんな行動を行っているか、
その行動によってどんな結果を期待しているのかを明確していきます。
ペルソナの作成には、裏付けとなるデータが必要です。
また、氏名や年齢、性別、住所、職業、年収に加えて、
価値観やライフスタイル、身体的特徴にいたるまで、
細かなデータを織り込むことによってさらに顧客像を具体化します。
このために既存の顧客データを参考にしたり、アンケートを実施します。
そのうち数人からのインタビューなどを通して、定性的なデータを取得して、
ペルソナを作り上げます。