皆さま、こんにちは!
今回のライフエスコート通信では、コールセンターの業務についてご紹介させていただこうと思います。
一口に「コールセンター」といっても思い浮かぶのは漠然とした「電話窓口」というイメージで、なかなか実態が掴みにくいかもしれません。
そこで、まずはコールセンターの歴史を少しだけ紐解いてみましょう!
【1】コールセンターヒストリー!
今でこそ「コールセンター」や「コンタクトセンター」といった名称で呼ばれるようになった電話窓口業務ですが、1980年代後半の日本でサービスが広がり始めた当初は、おもに”電話代行”と呼ばれていました。
ずらりとならんだアナログ電話(!)が鳴ると、それぞれの番号に設定された社名を名乗るという、今でもある「秘書(電話)代行」サービスこそが、コールセンターのはじまりなのです。
そしてインフラの進化に伴い、365日24時間対応のサービス(保険会社の事故受付窓口や、エレベーターやATMなどの保守窓口)の電話窓口業務として、電話転送や端末転送、当時のポケットベルなども組み合わせた「電話業務を代行するという」新たなサービスが登場していきました。
このあたりの時代から「電話受付だけ」というよりも「業務代行」も組み合わさったサービスに変化していくのです。
ちなみに「テレマーケティング」という言葉が日本で使われるようになったのは1986年頃のことです。
輸入元はアメリカで、アメリカでは日本とは違ってインハウス(自社内)でのテレマーケティングが主流だったようですね。
さらに時代はずっと進み、CTI(Computer Telephony Integration)やCRM(Customer Relationship Management)などのセンターインフラが整備されるようになってくると、日本でも次第に「コールセンター」と呼ばれることが多くなりました。
いろんな会社の片隅でひっそり活動しているコールセンターですが、実はこんな歴史を歩んで今の形態となっていったのです
【2】コールセンターに必要なものって・・・?
では、具体的なコールセンター業務についても、少しだけご紹介したいと思います。まずは何をさておき、トークスクリプト! これがなければコールセンターでの仕事は語れません。
Talk Script(トークスクリプト)とは、電話対応をする際に指針となる「基本的な対話台本」のことです。
オペレーションの目的や方向性を見極め、対応者のレベルを一定に維持する目的があります。
トークスクリプトでは対応スタート時の口上や「よくあるご質問」に対する回答を統一します。また、設定された回答範囲(回答可否の境界線)などを元に作成されます。
理想としては「イレギュラーケース以外の対応をカバーできる内容」となりますが、トークスクリプトにはこれが「完成版」というものは存在しません。対応者が実際に対応で使用してみて改善が必要だと感じた点や、内容の追加点や不要な点を日々変更していきます。
そう考えるとトークスクリプトはある意味では生き物のようなもの、なのかもしれません。
そして実際に対応で使用してみてどんどん育っていくものとしてはもうひとつ、「ケーススタディ」も、忘れてはなりません!
ケーススタディとはトークスクリプトとは別に、「お客様からよく聞かれる質問とその回答」を一覧にまとめたもののことです。
トークスクリプトを使用していても対応中、お客様からスクリプトにない内容の質問をされることがあります。
ケーススタディ(質疑応答集)をあらかじめ用意しておくことにより、対応者間の回答を統一させたり、確認の時間をはぶいたり、対応品質を一定に保つことができるのです。
トークスクリプトとケーススタディ、このふたつこそがコールセンターの必須アイテムなのです!
【3】役になりきる!? ロールプレイ研修
そして実際に電話対応!・・・となる前に経験するのが「ロールプレイ研修」です。ロールプレイ研修とは、文字通り、「役(ロール)」を「演じて(プレイ)」対応の練習をする研修です。
「対応者役」と「お客様役」がトークスクリプトにそって擬似的な対応を展開します。
トークスクリプトでは会話の流れ(ストーリー)と会話の内容が設定されていますが、電話は相手の反応によって展開が変わるもの。どんな展開になるかはその都度、変わります。
それぞれの「役」になりきることが肝心です!
ロールプレイ研修では、ただたんにトークスクリプトの内容を話してテキストの内容を練習するだけではなく、実際の対応に近い状況を体験することによっていろんなメリットが得られます。
その① 会話に慣れることができる
・トークスクリプトの内容に慣れ、実際に内容を口にすることによって、内容にあった声の調子や話し方の調整ができる
・お客様の反応する箇所やリ会話中のリアクション(相づちなど)に慣れ、落ち着いた対処が可能になる
その② 対応中のポイントをつかむことができる
会話が滞りがちになる個所や原因となる言葉や言い方などを把握し、それらをあらかじめ想定しながら会話をすすめられるようになる
さらにロールプレイ研修でトークスクリプトの内容を反芻することによって、リアルな会話の流れや、言葉づかいの不自然な個所。それに説明内容がわかりにくい点など、トークスクリプト自体の問題点も明らかになったりもするのです!
そんなロールプレイ研修を経て、晴れて実際のお客様対応業務を行っています! お客様対応のスタートラインに立つまでには、実はじっくりとした下準備と、練習(ロールプレイ研修)があるんですね。
【ちょっと息抜き!】
それではここで、に面白い(?)お話をひとつ!
コールセンターの入電内容で「難しい」と言われる4つの要素があります。
(1) 地方特有の方言への対応
(2) ご高齢の方の聞き取り難い発音への対応
(3) 地方色豊かな地名、人名への備え
(4) 想定外の質問への対応
などが挙げられます。
(4)については、先ほどふれた
ケーススタディで対処することになります。
「想定外の質問」と一口で言っても取扱い商品に関して
のイレギュラーなご質問のほか、たとえばパソコンメーカーのコールセンターに「腹巻のご注文(!?)」のお電話がかかってきたりもするのですから、なかなかすべてのケースを網羅することはできません。
ある程度はケースバイケースで対応することになります。
さらに(1)から(3)の内容が、本当に千差万別多岐に渡るのです。
今回はその中でも(1) 、「方言」について少し調べてみようと思います。
まず、一口に「方言」といってもこの狭い島国日本に、一体どのくらいの方言の種類があるのでしょうか? さっそく調べてみましょう!
【東部方言】
北海道方言・東北方言・関東方言
東海東山方言・八丈島方言
【西部方言】
北陸方言・近畿方言・中国方言
雲伯方言(島根/鳥取の一部)・四国方言
【九州方言】豊日方言・肥筑方言・薩隅方言
【琉球方言】奄美方言・沖縄方言・先島方言
※新「ことば」シリーズ16 ことばの地域差―方言は今―(文化庁 2003年)
大きく分けても国内に16種類もの方言があるということになりますね。
そのうちのひとつ、たとえば近畿方言だけを取ってみても、さらに「大阪弁/京都弁/神戸弁/淡路弁/但馬弁/播州弁/和歌山弁」に分かれるというのですから、日本中でいったいどれだけの方言が使われているのか・・・!
これだけの種類があるなら、同じ国で使われている言葉でもまったく違うイントネーションや単語になっても不思議ではないのかもしれませんね。
そう考えると、実際に各地域の方々と直接対話ができるということは、実はとてもラッキー? な気がしてきませんか? 各地のお国言葉を、実際に聞く、そして会話するという機会は、実はなかなかありません。
コールセンターの醍醐味は「お客様との会話」です。
コールセンター業務の、まさに魅力と言い換えてもいいかもしれませんね。コールセンターについてざっと語らせていただきましたが、興味を持っていただけたポイントがひとつでもありましたでしょうか?
今回のライフエスコート通信を通じて、皆さまにコールセンターのお仕事について、興味をいだいていただけたら幸いです!
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