ポッドスラーピングとは、アップル社のiPodや、iPodのような、
大容量のデータを保存できる携帯型オーディオプレイヤーを用いて、
他のPCに直接接続してデータを盗み出す行為のことをいいます。
データを一気に吸い出すことができることから、
英語で「一気飲み」を意味するスラーピング(slurping)や、
文書ファイルをコンピューター上から探し出し、
iPodなどのストレージ機器にコピーするソフトウェア(Slurp)から名付けられたと言われています。
小型の携帯型オーディオプレイヤーは、
音楽だけではなく文書データを保存することもでき、
再生ができないだけで、外部記憶装置としての機能を果たしています。
記憶容量が大きいので、大容量の情報を一気に取得可能であり、
現在販売されているiPodで、
中小企業の数年分の事業データは数分で盗み取れることができるとも言われています。
また、ちょっとしたプログラムを仕込むだけで、
セキュリティに守られた機密情報もダウンロードが可能となっています。
情報漏洩の被害はそれほど報告されていないものの、
ポッドスラーピングは、企業や公的機関にとって、
情報セキュリティ上の深刻な脅威として問題視されています。
さらに、携帯型オーディオプレイヤーのみならず、
デジタルカメラや携帯電話など、
PCに接続する可能性のあるデバイスでメモリを搭載したものは、
情報セキュリティにとって脅威となりうるという認識を持つ必要があるでしょう。