ダイヤルアップとは
ダイヤルアップは、プロバイダが用意したアクセスポイント(の電話番号)に、
パソコン内蔵モデムやTA(ターミナルアダプタ)が自動的に電話を掛けて、インターネットに接続する方法です。
パソコン内蔵(アナログ)モデムは、パソコンの差込口に電話線のモジュラージャックを差し込んで使用します。
この場合、NTTには申し込みは不要です。
自宅以外でも電話がある場所であれば、基本的にどこでも使えますが、注意しないといけない事がいくつかあります。
・インターネットをする時のデータのやり取りは、電話で通話するのと同じように、電話線を通じて音でやり取りがされます。
・通話と同じように沈黙の時があっても通話料は加算されていきます。(一度回線が繋がると切るまでつながっている状態)
・パソコン内蔵(アナログ)モデムの場合には、接続している間は電話が使えません。
・相手から掛かってきた場合は話中になります。
ISDNの場合は、インターネットしながら通話が可能です。
ISDNは、NTTの申し込みが必要になります。
インターネットが使い放題の「フレッツISDN」というプランもあります。
ISDNでは、パソコン内蔵(アナログ)モデムは使用できません。
代わりに、TA(ターミナルアダプタ)という機器が必要です。
TAはパソコン店などで購入することができますが、最近は光ファイバやADSLの普及によって徐々に姿を消しつつあります。
ISDNが利用できない地域もあるので注意してください。
アナログモデムを内蔵したパソコンも姿を消しつつあります。
ADSLモデムはアナログモデムとは全くの別物なので、ダイヤルアップ接続には使えません。
ダイヤルアップ接続設定で気をつけないといけない点は次の通りです。
・自分の地域のアクセスポイントの電話番号を設定する事。
・大手のプロバイダは、全国共通のアクセスポイントの電話番号を設定する場合が多い。
(直収電話サービスの契約をしている電話回線では、接続できないので注意。)
・「ダイヤル回線」か「プッシュホン回線」かで「ダイヤル方法」の設定を指定する必要がある。
(「ダイヤル回線」(ジジジッ)の場合は「パルス」、「プッシュホン回線」(ピッポッパ)の場合は「トーン」。ISDNの場合は「トーン」)
・パソコンのモジュラージャックの差込口だと思っても、実はLANケーブルの差込口の場合があります
(差込口の大きさは異なる)。
ダイヤルアップ接続は現在ではあまり使われなくなりました。
その理由は、通信速度の遅さにあります。
ダイヤルアップ接続の通信速度は、現在主流の光ファイバやADSLと比べると、1/100~1/1000です。
これはWebページの写真などを表示する時間が100~1000倍掛かるということです。
Windos95で本格的にインターネットが始まった頃は、写真が全部表示されるまでかなりの時間がかかりました。
現在では、光ファイバやADSLなどのブロードバンドが普及して、動画もストレスなく見れるようになりました。
携帯電話やPHSを使うインターネット(通信用のカードやUSBアダプタをパソコンに差し込んで使う)も、一部ではこのダイヤルアップという方法で接続がされています。
パソコンを色々な場所に持ち歩いてインターネットされる方には、携帯電話の会社などから提供されているデータ通信カードをお勧めします。
移動先にホットスポット(公衆無線LAN基地局)がある場合は、それを利用するのも良いでしょう。
その場合にはパソコンに差し込む無線LANカードが必要ですが、元々無線LANの機能を内蔵したパソコンも増えてきました。使える無線LANの規格を確認しましょう。