マイクロフォーマットとは、
「既存の HTML 文書を用いて Web ページの情報に意味付けを行い、
人にも検索エンジンにも理解しやすく構造化する仕組み」の事になります。
「東京」というキーワードを例にあげ考えてみます。
当該キーワードは人名や場所などを表すのに記述される事があります。
人は文脈からキーワード「東京」が人名なのか場所を表しているかを理解する事ができますが、
通常検索エンジンはキーワード「東京」を「人名の東京」であるのか
「場所の東京」であるかを意味まで理解する事ができません。
そこで、マイクロフォーマットを用いて情報に意味付けを行う事により、
検索エンジンにも情報の意味を正しく伝える事ができるのです。
例えばサイト制作者が、個人や組織などのプロフィール情報を意味付ける「hCard」サブセットを用いて、
<div class=”vcard”><span class=”fn”>東京</span></div>
と特定の付加情報をつければ、検索エンジンはキーワード「東京」を「人名の東京」であると理解します。
また、所在地情報を意味付けする「abr」サブセットを用いて、
<div class=”adr”><span class=”locality”>東京</span></div>
と特定の付加情報をつければ、キーワード「東京」を「市町村名の東京」であると理解します。
この様に、情報に意味を与え構造化する事で、人にも検索エンジンにも理解できる内容となるのです。
(※便宜上、各サブセット内で一部プロパティを省略しています。またここでは<div><span>タグを使用していますが、
ブロック要素、インライン要素の関係が保たれていれば、他のタグを使用する事も可能です)
そして、マイクロフォーマットの最大の利点に「データの受け渡し」が挙げられます。
例えば、Web ページにイベント情報がある場合、
該当箇所を「hCarendar」サブセットを用いて特定の付加情報を付ければ
検索エンジンにイベント情報である事を伝えると共に、
ユーザーはそのイベント情報をマイクロフォーマットに対応した Web ブラウザなどで抽出する事で、
スケジュール管理ソフトや Google カレンダーなどのアプリケーションでデータを利用する事ができます。