お客様に商品やサービスを提供する企業であれば、クレームは必ず発生します。
あなたの受けた電話がお客様からのクレームだったら。そんな時あなたはどうしますか?
いざという時のために、はじめてでもできるクレーム対応です。
●まずは相手の話を聞く
電話に出るなり怒りだす人もいます。どうしてほしいのか、すぐには言わない人もいます。
まずはじっくり相手の話を聞いて下さい。
<この時注意すること>
①電話は出た人がいったん話を受ける。
「自分は担当者じゃないから」は通じません。
長く待たせたり、対応先をたらい回しにすれば、
お客様のイライラは募っていきます。
担当者に引き継ぐ時は、お客様がなぜ困っているのかを聞くところまでを自分が応対し、
それを担当者に正確に伝えることで、応対者が変わってもお客様が何度も同じ説明をしなくても済むようにします。
②トーンダウンしない。黙らない。相手の言葉を遮らない
クレーム電話とわかった途端「めんどくさいなぁ」というオーラが全開になる人がいます。
怒鳴ってくるお客様に対してはつい無言になりがちですが、
こういう時は決して無反応にならないで下さい。
どんなに怒っている人でもしばらく話すことで段々と落ち着いてきます(約3分)。
「はい」「おっしゃるとおりです」「大変な思いをされたのですね」等、
相槌と共感の言葉を入れて「真剣に聞いてます」アピールをして下さい。
間違っても「でも」「そう言われましても」「こちらはちゃんとやっています」「待って下さい」「なぜですか?」など、
相手を否定する言葉は言わないで下さい。
お客様の怒りをあおる結果となりかねません。
●何に困っているのかを整理し復唱する
話をよく聞いたら「~でお困りなのですね」と復唱します。復唱することで、何が問題なのかを整理し、最もふさわしい解決策の提案につなげます。
例)「ご注文頂いた商品とは違うものが届いてお困りなのですね」
例)「商品を返品したのにクレジットカードの請求が来てお困りなのですね」
●困っていることに対してお詫びを述べる
悪質なクレーマーを避けるために、話の途中で決してお詫びの言葉を口にしないという方法もありますが、困っているお客様の気持ちに寄り添い、こちらが至らなかった部分について先にお詫びをする方が、その後の早い問題解決にもつながります。ただし、「申し訳ございません」という言葉だけを繰り返すと、真剣に話を聞いていないと受け取られてしまいます。「~して申し訳ございません」と、お客様が困っていることに対して共感し、お詫びをします。
例)サイズを間違えてお届けしてしまい、大変申し訳ございません。
例)ご返品をお受けしたにも拘らず代金をご請求してしまい、誠に申し訳ございません。
●解決策、代替え案を述べる
お客様のお困りがわかったら、ここで解決策を提案します。ご要望に100%お応えできればいいのですが、完全に解決しないことやお客様にもご理解やご協力を求めなくてはいけないことは、「もしご迷惑でなければ~させて頂けないでしょうか?」「もしよろしければ~はいかがでしょうか?」「お手数をおかけして申し訳ございませんが、~して頂けますでしょうか?」等と言い添えて、代替え案を述べます。
<この時注意すること>
①「できること」と「できないこと」は正確に!
ここでは「できること」と「できないこと」を正確にハッキリと伝えます。
あいまいに伝えてしまうと「できると言ったのに!」という二重クレームにつながります。
②返答はできるだけ30分以内に!
こちらで確認しないとわからないことはいったん電話を切り、調べてからお客様に電話をします。
30分以内に何らかの返事ができるように確認を急いで下さい。
お客様を待たせれば待たせるほど、軽いクレームを深刻な問題へと変えてしまいます。
③お客様に探す作業をさせない!
店舗の場所や催事の内容についてなど、問い合わせ電話の場合、
お客様からの質問の答えが、すでに様々な広告媒体などで告知済のものもあります。
しかし、全てのお客様にそうした情報が行き届いているわけではありません。
「それはもうお知らせ済みです」「~を見れば書いてありますよ」という上から目線の対応はせず、丁寧に説明して下さい。
●今回起きてしまったことの原因を伝える
お客様にお詫びと解決策をお伝えしたら、今回なぜこのようなことが起きてしまったのかを説明します。言い訳にならないようにするためには、必ずお詫びの後に原因を伝えることです。最後に、今後そうならないように改善するという企業努力の意思を述べます。
●クレームを言ってくれたことに対して感謝の言葉を述べる
クレームに対して感謝の気持ちを持つのはなかなか難しいことかもしれません。でも、何も言わずに去っていくお客様もいるとしたら、ご自身も嫌な気持ちになるのを承知でクレームの電話を下さったことはとてもありがたいのです。
「この度はお電話を下さいまして、誠にありがとうございます。」と心から感謝をこめて伝えましょう。
●1件のクレームの裏に潜むもの
アメリカの損害保険会社に勤めるハーバート・ウィリアム・ハインリッヒが、1929年、労働災害の発生確率の分析結果として提出した論文で、1件の重大災害の裏には、29件の軽い災害があり、さらにその裏には300件もの事故になりかねないが、外部からの苦情がないため見逃されている事例があるという、『ハインリッヒの法則(1:29:300の法則)』を明らかにしました。この法則はあらゆるビジネスで、顧客からのクレームを事前に把握するマーケティングに活用されています。
それによると、何らかの不満を持つお客様が100人いるとしたら、クレームを言ってくるのはそのうちの4人(全体のたった4%!)。残りの96人は不満があっても企業に対して何も言わないというのです。そしてその人たちは1人につき、平均9~10人に対してその事実を話します。その話を聞いた人たちの13%は20人以上に言いふらします。
また、クレーム1件につき、同じ苦情を持つ人は24人。そのうち6件はお客様にとって深刻な問題を抱えています。
1929年の統計で出た法則で計算した結果がこの数字です。インターネットで消費者の様々な声を発信できる現代なら、瞬時にこうした情報が社会全体に知れ渡ってしまいます。考えるだけでも恐ろしいですね。しかし、対応策はあります。
クレームを言ってきたお客様は、仮にその不満が十分に解決されなかったとしても、クレームを言わなかったお客様よりも、その企業とのつながりを継続しようとする傾向があります。クレームを言ってきたお客様の54~70%は、問題が解決されれば再びその企業の顧客となり、特に問題が迅速に解決されたとお客様が感じた場合には、その確率は95%になります。
クレームを言って問題が解決されたお客様は、平均5~8人の人にその事実を話しますが、問題が解決されなかった場合、その悪い経験について8~16人の人に話をします。
お客様からのクレームを受けた時、いかに迅速に正確に対応するか、そして目に見えないお客様の不満をいかに事前に察知して満足に変えられるか、に全てがかかっているのです。
昨今は商品・サービスの事故や不具合について、企業向けに対策をレクチャーするビジネスも生まれ、企業関係者が記者会見の席で頭を下げているシーンはさして珍しくもなくなりました。しかし、そこに「真の謝意・反省」が感じられる謝罪は一体どのくらいあるでしょうか?「やらされているな」と感じられる謝罪では、消費者を味方につけることはできませんし、謝罪の心にマニュアルはありません。
この機会に、あなたもお客様の不満を満足に変えるクレーム対応名人を目指しませんか?
弊社にはお客様対応の専門知識を持ったスタッフがおり、
常時、お客様からのお問い合わせにお応えしております。
ご興味を持たれた方は是非下記までご連絡ください。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
株式会社 ライフエスコート
東京港区芝1-14-11 芝明月ビル6F
TEL:03-5765-6960
FAX:03-3452-0966
Email:info@life-escort.co.jp
平日 9:30~18:30
ホームページ:https://www.life-escort.co.jp/
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★