今回は写真表現の中の「ピント」についてお話させていただきます。
皆さんは「ピント」という言葉を聞いてどんなイメージを浮かべますか?
例えば、写真のピントの事や眼鏡のピント、
又は会話のピントについてなど様々な職業の方やシーンによって
「ピント」について無意識に使い分けているのではないでしょうか?
●ピントについて
簡単に言うと焦点の事を意味します。
英語ではFocus=フォーカスとも言います。
オランダ語で焦点を意味するbrand(焦)punkt(点)が語源だと言われています。
被写体にピントが合っていれば、被写体は鮮明に写り、
逆に被写体にピントが合っていなければ被写体は輪郭がぼやけて写ります。
その中で大別するとピントには下記の2つの種類があります。
・ボケ
・パンフォーカス(ディープフォーカス)
下記の図①をご覧ください。
図①
左側のボケに関しての写真では真ん中のウサギが引き立って見えるかと思います。
このようにボケを利用する事で、
被写体を浮き立たせイメージを持たせるような写真にする事が出来ます。
人物写真でよく使われる表現です。
逆に右側のパンフォーカスでは全体的にピントが合っている為、
全てのウサギがしっかりと見えます。
このパンフォーカスという手法は情報を詰め込みたい場合には有効で、
建築や風景、通販用の商品写真ではよく使われる表現です。
余談ですが、実は欧米では近年までボケという表現の概念がなかったそうです。
そして、欧米では現在ボケ表現の事はbokehという単語で知られています。
このbokehの概念は日本人の余白に対する美意識が生み出した表現とも言われています
ピントの表現については、画像のみを見て購入するECサイトにおいて非常に大切な部分になってきます。
カメラマンは常にその表現を考えています。
ですので、全て任せてしまうのももちろん良いのですが、
撮影方法について知り、参考になるような画像を渡して撮影してもらうのも非常に有用な方法です。
●ピントがずれた場合
もう一つピントに関してお話します。それは「ピンボケ」についてです。
ピンボケの中で前ピン、後ピンという現象があります。
どういうことかというと、例えば先ほどの図1の画像で真ん中のウサギにピントを合わせたとして、
下記の図②様な場合にはピントが合っていないと言えます。
図②
真ん中のウサギにピントが合わず、
それぞれ前後のウサギにピントが合ってしまっています。
上記の様になる理由としては単純にピントを合わせられなかった、
機材の不具合でそうなってしまったという2つの理由が考えられます。
単純な理由であれば仕方がない部分もあるかもしれません。
その場合、練習あるのみです。
もし、どんなに頑張ってもピントが合わない場合、
カメラを疑った方が良いかもしれません。
そして、それが初級用のカメラであれば直ぐにでも修理に出したほうが良いでしょう。
中級以上のカメラであればピントのアジャストメント機能というものがあり、
よく使用するレンズをカメラに登録して修正する事が可能です。
いずれにしても何かしらの対応はしなければいけないということです。
商品の売りが何処にあるかを理解し、
どのようにピントを合わせて魅せるのかという事はとても大切な事です。
それが出来なければ消費者からの目線=ピントもずらしてしまう事に繋がります。
例えばご自身で撮影してECサイトに載せている場合は売り上げに直結する部分になってきますので、
やはり先ずは撮影だけでもプロカメラマンに頼んでしまうのも手かもしれません。
もし依頼される場合は、商品の売りや魅せ方をカメラマンに伝えるようにしてみて下さい。
より意図した商品画像が載せられるようになるでしょう。
●新技術について
ここまでピントのあれこれをお話させていただきました。
さて、今まで一眼レフを使用されてきた方には撮影時にピントを決めるというのは常識だったかと思います。
それは言い換えればどのように撮影対象を撮影するか、
意思決定を撮影時にしなければいけなかったと言う事です。
撮影対象が動いていたり、撮影者が焦っていたり、
よく確認しないで撮影してしまった場合、
先ほどお伝えした「ピンボケ」の状態に後で気付く事が多々あったのではないでしょうか?
そのずれてしまったピントを後から合わせられる画期的なカメラがある事を皆様にお教えできればと思います。
ライトフィールドカメラというカメラです。
詳しい技術は割愛しますが、このカメラは後からピントを合わせる事ができます。
これはiphoneの後からピントを合わせるアプリと違って、
1枚の画像から生成する事が可能となっている画期的なカメラです。
実はこの技術の原理は100年程前に発案されています。
デジタルカメラ等の普及と技術的なブレークスルーが起こり最近になってようやく世間に登場してきました。
そして一般消費者向けに開発・販売もされ始めており、
20万円程度で発売されています。
まだ400万画素程度のものですが、
ピントを後から合わせられる上、
3D画像も生成できます。
これからのECにおいてはかなりツボを押さえたカメラと言えるかも知れません。
気になった方は下記のURLよりご覧ください
https://www.lytro.com/
このように日進月歩で様々な技術的革新が起こっています。
プロはそれを使いこなす技術や知識、機材や些細な部分を日々研鑽、更新しています。
それによって可能な事、可能に出来る事は日々増えてきております。
他のECサイトよりも良くしたいというご希望があれば、是非ライフエスコートにお問い合わせ下さい。
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