昨今、ほとんどの企業は持っているであろうWEBサイト。インターネット統計サイトである、『インターネット・ライブ・スタッツ(Internet Live Stats)』が行っているリアルタイム統計ではなんと、世界のウェブサイト数が10億件を突破したとの調査結果が出ています。またその数は依然として増え続けています。経済活動を行っている企業にとって、WEBサイトは欠かす事の出来ないツールの一つとなっています。
WEBサイトを見て、お問合せが来たり、ネットショッピングサイトを運営している会社様にとってはWEBサイトから購入申し込みが来たりと、いかにWEBサイトを戦略的に使用していくかが課題となってきます。一昔前みたいに「サイトを作ったら終わり」という“置き物”扱いではもはや、経済活動を行うには太刀打ちできなくなってきています。現在は“置き物”という立場から“生き物”という立場に変わっていく必要があります。ここでいう“生き物”というのは、常にデザインや文章、写真等を季節や行事に合わせて変えていったりする必要があるということです。
最近では動画も流行り始めましたね。とはいえ、まだまだ主流なのは“文章”です。この“文章”に写真や動画などが組み合わさることで、より自社のWEBサイトが充実してきます。
とはいえ、「文章を書くのが好き!」「文章書くのが得意!」という声を聞くことは多くありません。むしろ、「文章書くのは大変…」「文章を書くのは嫌い…」という声を聞くのが少なくありません。
通常文章を書くという行為は、「読み手に行動を起こしてもらう」という考えよりも、「小説家が書くような上手な文章を書かなければいけない」という考えが頭の中を多く締めている気がします。
文章を書くには、確かに一定のスキルは必要ではあります。しかし、人を感動させたりする必要はなく、むしろ会社側として取ってほしい行動を顧客に促すために必要な文章が書ければいいのです。
そのため、小説などを書くときに必要な文章表現を学ぶよりも、「誰に、何を、どんな手段で伝えればいいのか」という文章の流れを考える必要があります。
この考えを元に文章を書いていけば、後々必要な文章表現などはわかってきます。しかし、この順番を逆にしてしまうと、いつまでたっても文章表現だけにこだわってしまい、先へ進まず、時間だけが過ぎていきます。まずは、全体の流れを組み、文章を書き出していくことが必要です。そして、常に読み手側の行動に目を光らせて、文章構成を変えていく必要があります。なので、企業におけるWEBサイトを充実させるための文章は、「書く」という行為よりも「構成を考え、並べ替える」というのが必要になってきます。
この「構成を考え、並べ替える」という考えを無視して、「書く」という行動だけを見てしまうと、「書く」ことを学んできていない私たちにはとても重労働に思えてきてしまうのです。しかし、この「構成を考え、並べ替える」という考えに基づいて行っていけば、文章を書くという行為自体は、得意な人に任せればいいわけです。
「戦略」=文章構成、並べ替え
「戦術」=文章を書く
というように作業を分担して、各々が得意なジャンルで行っていけば、より効果的です。こういった人材配置ができるかどうかも、取り組みの一つです。(この『文章構成を考える』というテーマは次回お話しします)
でも、文章の書き方をある程度知っておかないと、人に任せるにも具体的な指示が出来ないですよね。文章の書き方全般はより詳しい書籍が出ていますので、そちらをご参照頂ければと思います。(※1. 文章の書き方のおすすめ文献は下記をご覧ください)
ここではより簡単で、より取り組みやすい“3つのこと”をお伝えしていきたいと思います。この“3つのこと”を意識して文章を書いていくことで、読み手側の方にはより読みやすい文章となります。
そして、“3つ”だけでいいので忙しい方でもすぐに実践しやすい項目となっています。
次からはより具体的な“3つ”の内容についてみていきたいと思います。
●超簡単!文章力を上げる3つのこと
さて、ここからは基本的なことですがとても重要な3つのことをお伝えしていきます。この3つのことを意識して文章を書く、書かないで文章の読みやすさが変わってきます。では、具体的にどういったものがあるのか見ていきましょう。
1.1文は40文字から60文字の超短文で書く。
文章を書くときに一番最初に意識したいのは文章の長さです。文章を読みやすくするには、ダラダラと長い文章よりも、1文1文を短くした方が読みやすいです。目安としては1文につき40文字から60文字が読みやすいと言われています。短文で書くコツは、「余計な言葉や重なっている言葉を書かず、シンプルに書く」ということです。
例えば、ECサイトQ&Aで書かれている次の一文があったとします。
『A.お客様がお買い上げ頂いたご購入商品の発送は今週の木曜日もしくは金曜日となります。』
これでは主語が「お客様」なのか、「ご購入商品」なのか。今週の木曜日と金曜日なのか、それとも金曜日は来週になるのかといったことがゴチャゴチャになってしまいます。
この文章をシンプルに書く場合、読み手はお客様なので、
『A.お客様がお買い上げ頂いたご購入商品の発送は今週の木曜日もしくは、翌日の金曜日となります』
という風に短文、余計な言葉を削除して書いていく方が読み手側にはスッキリと、抵抗なく受け入れられます。
しかし、厳格に守る必要はありません。時と場合によっては長くしないと伝わらないことも出てくるかもしれません。そんな時は思い切って長く書いてしまいましょう。
2.最初の1文を書いたら次の1文は最初の1文を受けて内容を書いていく。
文章の最初の一行目の役割はなんだかわかりますでしょうか。それは“2行目の文章を読ませる”ということです。では、2行目の役割は?そう、“3行目の文章を読ませる”ということです。では、3行目、4行目は・・・?もうおわかりですよね。この“次の文章を読ませる”という工夫は文章全体に「一貫性」をもたらせるという意味があります。1行目が抽象的に書かれていたら、2行目ではその内容を受けて具体的に説明する必要があります。1行目と2行目の内容が異なっていたら、文章全体に一貫性が出てきません。読み手側もだんだんと飽きてきてしまうでしょう。読み手側を飽きさせずに、どんどん読ませていくためには、「最初の1文を書いたら次の1文は最初の1文を受けて内容を書いていく」ということを意識して書いてみましょう。
文章に具体性を出すために、“数字”や“具体的な地名”を出す。
文章に具体性を出すのであれば、簡単な方法の一つは「数字を出す」ということです。
例えば、「こちらの化粧品はとっても売れてます!」というよりも、「こちらの化粧品は〇〇部門第1位で、お買い上げいただいたお客様の実に98%がリピートして買っていただいております」というように数字を盛り込むことで文章に具体性を持たせることが出来ます。文章に具体性を持たせることで、読み手側がイメージしやすく、読みやすくなってきます。
以上、3つの基本的なところから始めることによって、WEBサイトの内容もより読みやすくなります。読みやすくなることで、具体的な行動も起こしやすくなります。
弊社では、「通販サイトでの開店したい」「トレンドに合わせたネット販売をしていきたい!」など、文章に限らず、ネットショッピング運営に必要なスキル、経験と揃っております。ご相談も承っておりますので、ぜひ下記からお気軽にご相談くださいませ!
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(※1)文章の書き方のおすすめ参考文献:
1.木下是雄(1981)『理科系の作文技術』 中央公論新社.
2.野口悠紀雄(2002)『「超」文章法』 中央公論新社.
3.高橋フミアキ(2013)『一瞬で心をつかむ 77の文章テクニック』 高橋書店.
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