【EC運用実録ファイル】

【LE通信58号】クレームから垣間見える企業・組織の抱えている問題とは

企業とお客様の間に発生する『クレーム』。
みなさんはどのようなイメージを持たれているでしょうか。

お客様から些細な事で理不尽な要求をされたり、感情のままにどなってこられたり、
「嫌なもの」「できれば避けたい」な印象があるのではないでしょうか。
ではなぜ『クレーム』は発生するのでしょうか。

◆『クレーム』が発生する要因とは

【ケース1】
・買ったばかりの商品を普通に使用したのにすぐ壊れてしまった。
・注文した商品が届いたが、カタログ写真のものとイメージがだいぶ違っていた。
→商品の欠損や付属の不備、色やサイズが違うなどの「製品の不良」

【ケース2】
・良く利用していたお店だが、先日の店員の態度が良くなかった。
・商品の説明を求めたが、理解ができず、結局無駄足になってしまった。
→言葉使いや態度の悪さ、曖昧な説明、無愛想な対応など「接客態度」

【ケース3】
・割引ができると聞いて商品を選んでいざ購入しようとしたら割引できないといわれた。
・特価1,000円という棚に1,000円じゃない商品も混ざっていた。
→企業側の説明不足による「お客様の勘違い・理解不足」

【ケース4】
・オンラインショップで買い物をしたいが、サイトが重くてなかなか商品が見れない。
・サイトマップが分かりづらく見にくい。
→HP、オンラインショップのサイト内の複雑化・盛り込みすぎによる「操作性の悪さ」

主な要因としては上記4タイプがあげられるのではないでしょうか。
クレームを受けたことのある方でしたらどれかに当てはまると思います。

◆対応には誠実な態度で

以前、“ライフエスコート通信　第40号”でクレーム対応について、
①　まず相手の話を聞く
②　何に困っているのかを整理し復唱する
③　困っていることに対してお詫びを述べる
④　解決策、代替え案を述べる
⑤　今回起きてしまったことの原因を伝える
以上のお話をさせていただきました。

クレーム対応は「組織の代表をしている」気持ちで臨みます。

クレームを言うお客様は基本非常に不快な気持ちでいる、または怒っています。

まずは相手の気持ちに寄り添い話を聞きます。
特に激怒している、一方的にまくし立てるお客様は適切な相槌を打ちながら話を聞きます。
怒りでまくし立てていても、そう長時間は続きません。
自分の気持ちを吐き出すことによって徐々に怒りが収まってきます。

お話をいったん聞き終えたところで問題が見えてきます。
まずはお客様にお詫びを真摯な気持ちで伝えます。
この時点で解決してしまうこともありますが、次に問題に関する解決策の提案を伝えます。
できるだけ迅速にお客様のご納得のいく対応を説明いたします。

◆なぜ『クレーム』を申すのか

ミスやトラブルが発生してもすぐにクレームを言ったりはしません。
不満があってもそのまま言わずに終わるケースのほうがほとんどでしょう。
でもわざわざクレームを言ってくるというのはどういった心理があるのでしょうか。

クレームを言ってくるお客様のその多くがその企業を利用している方なのです。
「ここの商品が好きだ」「家族で長年利用している」など、期待や安心感が大きい分、
ミスやトラブルによってのショックは大きいものです。
今後も利用したいがこのままでは利用できない、良くなって欲しい
という気持ちなどからクレームという形で企業に向けて発信してくるのです。

◆『クレーム』は企業への問題提起

お客様から上がるクレームはできれば避けて通りたいものですが、
目線を変えればその内容は企業が抱える問題提起そのものです。

見過ごした誤りや企業本位の仕事の進め方に警鐘を鳴らしてくれています。
特にメール等のやり取りでは、十分気を付けないと、
一気にSNSにて情報が拡散してしまいます。

「製品の不良」「接客態度」「お客様の勘違い・理解不足」
それぞれに改善を図れば、企業にとってもプラスになります。
また、改善が見られればその場しのぎの対応ではなく、
自分の声がちゃんと届いたとお客様も思うでしょう。
そうすればお客様との信頼関係が築けます。
クレーマーから優良顧客へと変わっていくのです。

起こしてしまった事実をどう対応していくかで、
非難で終わるか、ファンになってくれるかが決まるのです。
『クレーム』は企業・組織にとって成長できる重要なメッセージだといえます。

弊社にはお客様対応の専門知識を持ったスタッフがおり、
常時、お客様からのお問い合わせにお応えしております。
ご興味を持たれた方は是非下記までご連絡ください。

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