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10月の消費税率変更、貴社の対応準備は進んでいますか?【LE通信96号】

2014年以来、5年ぶりとなる2019年10月に消費税率が8%から10%へと引き上げられる予定です。前回2014年の増税の際にはEC市場が活発になって以来、はじめての消費税率の変更ということもあり、各ECサイトにおける税率変更の対応に追われた方も多かったかと思われます。

実際に変更業務に携わられていた方々にはそろそろ懐かしい出来事になりつつあるかもしれませんが、今年の10月の税率変更ではじめて税率の変更作業に携わる方々には、今から不安を覚える事態かもしれません。

今回のライフエスコート通信では、前回の消費税率変更で「なにが問題となり、どのようなことが起こったか」について個人的な実作業からくる経験と、各モールの対応を振り返らせていただいたうえで、10月に生じるであろう作業には、あらかじめどのような対策が必要か考察してみました。皆さまにおかれまして、なんらかの参考となれば幸いです。

1.商品価格をチェック

まず真っ先に確認することになるのは商品価格でしょう。一口に「商品価格」といっても実は各ショッピングモールによって設定価格の形式が違う場合があります。具体的にみていきましょう。楽天やYahooといったショッピングモールでは「消費税抜き(外税)」での登録が可能ですが、amazonでは「消費税込み(内税)」での登録や表示ができません。そのため、ショッピングモールによって税率変更の際に必要な変更箇所と変更作業が異なります。

「消費税抜き(外税)」での登録が可能なショッピングモールに関しては、ショッピングモール内の管理画面から税率の変更を行うだけで、価格に関しては作業が不要なモールも存在します。(例:楽天/Yahoo)反対に「消費税込み(内税)」での登録を行っているサイトに関しては「税率変更後の商品価格」をあらかじめ各所へ確認し、セールや売価変更対応のように全商品の価格設定を変更する必要があるサイトも存在します。(例:amazon)

現状のサイトの価格設定が「消費税抜き(外税)」なのか「消費税込み(内税)」なのかを10月以前の早い段階で確認し、税抜価格の確認が必要な場合は価格確認も完了させておくことをお勧めします。また、「消費税抜き(外税)」と「消費税込み(内税)」のどちらも選択可能なショッピングモールで現状「消費税込み(内税)」を設定している場合には、この機会に「消費税抜き(外税)」に設定変更しておくことも、次回の税率変更の可能性を見越した上では作業工数の短縮につながります。ライフエスコートでも5年前の税率変更時に楽天とYahooの価格表示を「消費税込み(内税)」から「消費税抜き(外税)」に変更し、来たる消費税10%の変更にそなえていました。

※注意※「消費税抜き(外税)」に変更される場合、ショッピングモールによって「切捨て」「切上げ」または選択可能なモールが存在します。消費税率の計算設定にもご注意ください。

なお、「消費税に相当する額の全部または一部を価格から減額している」旨を表示する行為は消費税転嫁対策特別措置法に抵触します。以下のような表記も該当しますのでご注意ください。

注意表記
  • 「消費税は転嫁しません。」
  • 「消費税はいただきません。」
  • 「消費税は当店が負担しています。」
  • 「消費税はサービス。」
  • 「消費税還元」「消費税還元セール」
  • 「当店は消費税増税分を据え置いています。」
  • 「消費税率上昇分値引きします。」
  • 「消費税相当分、ポイントを付与します。」
  • 「消費税相当分のお好きな商品1つを提供します。」
  • 「消費税増税分をキャッシュバックします。」
    ※amazon 「消費税に関する表示について」

2.オプション設定の価格等をチェック

次に確認することになるのは商品価格以外の金額設定になります。ショッピングモールであらかじめ送料やラッピング、裾上げなどのオプション設定を行っている場合、モール管理画面上で設定している可能性があります。商品購入時になんらかの有料料金が加算される場合には、前もって使用しているオプション設定を確認の上、価格変更を行う画面を確認しておきましょう。

3.税率変更に伴うサイト案内

税率変更の前後は新聞やニュースでも大きく取り上げられることになりますが、各ショッピングモールのサイト上でも税率変更に伴う案内を掲示することになります。具体的には【旧税率での注文はいつまでの注文が対象になるか】や【価格反映にはタイムラグが発生する可能性があること】【旧税率での注文商品に交換が発生した際の対応】等についてになります。前回の税率変更時に掲示した内容を具体的に見てみましょう。

■消費税率変更に伴うお知らせ
消費税率の変更に伴い、ショップからの出荷・発送が2014年4月1日以降となるご注文分より、新税率(8%)の表示を適用させていただきます。
当店は、2014年3月26日23:59までのご注文が2014年3月31日出荷となりますので消費税5%にてご購入頂けます。
2014年3月27日10:00(正午)以降のご注文は本体価格に消費税8%を加算した金額となりますが、お届けした商品の値札が税率5%で表示されている場合がございます。
価格の反映にはタイムラグが生じる事がございます。掲載されている金額は新旧の税率が混在している場合がございますので、ご了承ください。
旧税率(5%)で記載され、注文完了した場合でも、出荷や発送が2014年4月1日以降になる場合は、新税率(8%)の税額に請求金額の変更をさせて頂く場合があります。
お客様への発送前の変更は出来ない場合がございます。
■商品の交換について
交換の場合、差額発生を伴う価格の異なる商品への交換は承れませんので、一旦返品の上、再度新たにご注文ください。
※2014年3月27日10:00(正午)以降の場合は消費税8%を適用した金額となります。
また、ピックアップのご案内とは別に、Q&Aやガイドページ内に送料やラッピング等、有料サービスのご案内を掲示している場合には表示価格の変更も必要となります。

価格の一括変更や表示の一斉切替により、場合によっては一旦店舗を閉店状態にして状況を整えるケースも考えられます。その際には前もって、「税率変更により臨時メンテナンス」のご案内等も必要となりますので前もってスケジュールを調整できるよう準備していきましょう。

4.サンクスメール等、お客様への送信メールもチェックを!

前述の「税率変更により臨時メンテナンス」が必要な場合、また、注文日と注文確認メールや発送連絡メールが税率の変更日をまたぐ場合、ご注文者様へ送信するメール内にもサイト同様のご案内文を挿入する必要も出てきます。事前に顧客へ送信するメールをリストアップし、ご案内文を用意するのとともに、ご案内文の挿入が必要なメールをピックアップしておきましょう。(例:サンクスメール、発送連絡メール等)

5.ショッピングモールの手数料について

消費税率の変更に伴い、各ショッピングモールの手数料が変更されるケースもあります。例えば、前回の5%から8%への変更時にはamazonの「大口出品サービスの登録料、および販売手数料」に変更は発生いたしませんでしたが、FBA手数料や代引き決済手数料には変更がありました。税率変更が近づくと各モールから様々な案内等が飛び交う事態となります。前もって契約詳細等を確認の上、税率変更後の変更点について整理できるよう準備を進めてまいりましょう。

以上、税率変更が予定されている10月になる前に必要な作業や準備についてまとめてまいりましたが、いかがでしたでしょうか。4年前の税率変更で業務に追われた方も、次回の税率変更で実際に変更業務に携わることになる方も、スムーズな移行作業が行えるよう事前の準備を入念に行っていきましょう。

弊社には専門知識を持ったスタッフが多様な条件の下でECサイトを運用しており、お客様からのお問い合わせにお応えしております。ご興味を持たれた方は是非ご連絡ください。

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