- 2017-12-22
- 海外キャンペーン事例紹介
【この事例から学べること】
・出費が重なるホリデー・シーズン直前は企業アピールのチャンス
・キャンペーン提携企業の情報をさりげなく取り入れて販売促進を図る
・週替わりの景品告知と当選者発表を毎週行うことで連鎖的な応募を促す
このレポートは、海外で現在行われている販促キャンペーンを現地レポーターが実際に参加し、どのようなキャンペーンの流れ、どのような反響を呼んでいるのか等をまとめたものです。日本にいながら、日本では入手できない現地のリアルタイムキャンペーン情報が入手できます。ご興味のある方は、プッシュ通知で購読をお願い致します。
目次
1.The Good Guysとキャンペーンの概要
【企業名】The Good Guys(オーストラリア/家電量販店)
1952年にメルボルンにて創業した価格競争に大変積極的な家電量販店。2017年現在、オーストラリア国内におよそ100店舗を展開しています。スローガンの「Pay Less, Pay Less」通り、購入する商品が競合店でThe Good Guysよりも安ければ、価格調整してくれます。(低価格で販売していることの証明必須。購入後30日まで有効)。この低価格戦略でオーストラリア国内では人気のお店です。
出典:https://www.thegoodguys.com.au
キャンペーン名 | The Good Guys Christmas Crackers Facebook Competition |
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期間 | 2017年11月15日〜12月20日 |
対象 | オーストラリア居住者。保護者の許可があれば18歳以下の応募も可能。 |
目的 | 販売促進 |
内容 | The Good Guysのフェイスブックページに、4週間に渡って週替わりの景品(家電用品)が告知されます。応募者は専用エントリー・フォームに必要事項とコード・ワード(同じくフェイスブックページ上で週替わりに発表される)を入力し、2週間後の抽選結果を待つのみ。 第1週目の景品はフィットネス・トラッカー業界大手フィットビットの商品、フィットビット・アイオニック・ラージの二個セット(900豪ドル相当)。 【対象URL】 https://a.pgtb.me/7zJzdc |
出典:https://a.pgtb.me/PTdhCL
(※現在こちらのページは終了しております)
2.フェスティブ感たっぷりの告知動画
ある日、何気なくThe Good Guysのフェイスブックページを眺めていると、動画つきの広告が目に入ってきました。再生数14万回、シェア数973、「いいね!」数は3000以上と注目度の高さがうかがえます。興味本位で内容を見てみることに。
出典:https://www.facebook.com/thegoodguysAU/
フィットビットのフィットネス・トラッカーが抽選で当たるキャンペーンの告知動画でした。それも、景品は一つではなく「お友達用に」もう一つ!筆者は昨年よりフィットビットの一番お手頃なシリーズ、フレックスを愛用していましたが、今年に入って故障してしまいました。これは二代目にもってこいかもしれません。上記の「アイオニックス」という商品は聞いたことがないと思いフィットビット社のウェブサイトで早速チェックしてみると。。。
出典:https://www.fitbit.com/au/home
新製品であることがわかりました。そしてフィットビット商品の中でもハイ・エンドに部類されています。これは応募しない手はありません。
キャンペーン名に使われ、動画にも登場するクリスマス・クラッカーというのは、オーストラリアのクリスマスパーティーの定番アイテム。筒状の形をしており、中には火薬と紙でできた王冠などが入っています。両側を引っ張って破ると中の火薬が「パン!」と音をたてる仕組みです。パーティー中は皆でこの安っぽい王冠をかぶるのがお約束。
景品の告知動画も、クラッカーがパン!と破れて中から景品が顔を出すというもの。日本人にはピンとこないかもしれませんが、オーストラリア人にとっては子供の頃からホリデー・シーズンの必須アイテムとして慣れ親しんでいるクラッカー。否応なしにもワクワクしてしまいます。シンプルな動画ながらも、しっかりとホリデー・ムードをアピールして、オージー心を上手にくすぐっています。
3.応募者のワクワク度をしっかりと上げる
フェイスブックの告知ページにあるリンクをクリックすると、キャンペーン専用ページへと移動します。そこで「GET THE CODE WORD」とクリック、再びフェイスブックページに舞い戻る仕組みです。一見同じ動画ですが今回は右上にしっかりコードワード「DASHER」がありました。こちらも再生数は14万回、シェア数は1000近く。
単に応募フォームに必須事項を記入して終わり、というものよりも、このキャンペーンのようにプラスαで「コード・ワードをちゃんと調べてからね!」という仕掛けつきの方が、ちょっとした宝探しのようで応募する側のテンションが上がります。
また、The Good Guysはほぼ毎日何らかのセール広告を投稿しており、ブラック・フライデーのセール、週末限定セール、オンライン限定セールなど、挙げればきりがありません。数秒の短い動画をフェイスブックに見にくるだけでも、その上下を固める他の投稿で企業の宣伝もバッチリできるというわけです。 否応なしにも、「今週末、お店をちょっと覗いてみようかなぁ。」という気分にさせられます。
出典:https://www.facebook.com/thegoodguysAU/
4.提携企業もしっかりアピール
さきほどの応募フォームに戻ります。すると、「GET THE CODE WORD」の下方、応募フォームとの間にさりげなく「SHOP NOW」のボタンつきでキャンペーン提携企業の広告が差し込まれています。筆者は応募前にも引っかかって一度フィットビット社のホームページをチェク済みですが、「そういえば、最新モデル出てたっけ?」と、メーカーの他商品を覗きにいく応募者も多くいることでしょう。
出典:https://a.pgtb.me/PTdhCL
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5.クリスマスシーズンの消費者心理を巧みに狙った戦略
ハロウィーンを終えた11月から、一年の締めくくりである最大のイベント、クリスマスに向けたショッピングシーズンに突入するオーストラリア。スーパーや量販店は、12月を待たずしてクリスマスデコレーションで店中を装飾し、消費者にギフトショッピングを煽ります。
ただでさえ支出が多くなるこの時期、いくらパーティー大国のオーストラリアといえども、お財布の紐を気にせず家族や友人へのプレゼントを次から次へと購入するというわけにはいきません。クリスマスの過剰な商業イベント化に嫌気をさしている人も多いのが事実。
そんな事情もあって、家電の無料プレゼントは消費者にとって大変魅力的です。こんな時期こそ密かに棚から牡丹餅を願ってしまうのが消費者心理というもの。家電といっても、冷蔵庫やエアコンなどの大型商品ではなく、フィットネス・トラッカーやエスプレッソ・メイカー、PS4など、応募者が「誰かにあげてもいいかも」「あの人に贈ったら喜ばれそう」と想像できる品々を意図的に選んでいるのがうかがえます。
6.「今回はダメでも次は。。。」週替わりの景品で連鎖的に応募させる戦略
キャンペーン中は4週間に渡って毎週景品の告知があり、当選者の発表も毎週行われます。当選者発表を確認するためにサイトを見に来た人達を逃さない戦略です。
筆者も1週目の景品応募するそばから2週目の景品が告知されて、思わずそちらにも応募してしまいました。各景品に応募できるのは一度きりですが、4週連続で当選のチャンスがあると思うと、「どれかは当たるかも。。。」とついつい期待も膨らむものです。
さて、応募から二週間後の待ちに待った当選者発表はフェイスブックページ上で行われました。事前にテキストか電話で本人確認をするとのことで、連絡のこなかった筆者は薄々わかってはいましたが、やはり落選でした。残念!当選者発表と同時にしっかりキャンペーンの第二・三弾を宣伝しています。
なるほど、他の景品の当選チャンスは3回残っていますので、ここで諦めるのはまだ早い!4週目の景品の当選者発表はクリスマス直前の12月20日。当選はせずとも、この一ヶ月間わくわくしながら応募を繰り返して夢を見させてもらうのも悪くないのかもしれませんね。
このようにライフエスコートでは、日本にとどまらず世界で実施されているキャンペーンの実態を調査し、オムニチャネルキャンペーンを検討されている企業様へ最新の情報をメールマガジンにてお届けしております。また、実際にキャンペーンを行うにあたって、どのチャネルでどのようにお客様と接点をもつべきなのか、さらにどのようなキャンペーンがお客様の気持ちをワクワクさせるのかなど、弊社では多くの事例をもとに御社に最適なご提案をさせて頂きます。是非、オムニチャネルキャンペーンをご検討の企業様は、ライフエスコートへお気軽にご相談ください。
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