- 2020-1-8
- 海外キャンペーン事例紹介
・試食モニターを募り、ブログやSNS上での記事数を増やし、評判を拡散する。
・無料進呈ではなく、記事作成確認後に報酬を支給する方法を取り、「食べ逃げ」を防ぐ。
このレポートは、海外で現在行われている販促キャンペーンを現地レポーターが実際に参加し、どのようなキャンペーンの流れ、どのような反響を呼んでいるのか等をまとめたものです。日本にいながら、日本では入手できない現地のリアルタイムキャンペーン情報が入手できます。ご興味のある方は、プッシュ通知で購読をお願い致します。
目次
1.オットゥギ チーズチャーハン発売記念試食モニター100名募集
【企業名】オットゥギ
カップラーメンなどのインスタント食品や調味料を製造販売する会社
キャンペーン名 | 冷凍チーズチャーハン発売記念試食モニター100名募集 |
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期間 | 2017/10/20-10/31 |
対象 | オットゥギのモニター応募ページにて事前アンケートに回答した人から抽選で100名 |
目的 | 新製品のチーズチャーハンシリーズ3種の発売に際して、実際に食べた人の感想を個人ブログやSNSに書いてもらい、情報を拡散 |
内容 | モニターに当選したら、スーパーやコンビニなどで商品を購入し食べた後、ブログやSNSに感想をアップする。記事アップの確認後に商品代金と活動費として30,000ウォン (約3,100円)が提供される。優秀者10名に選ばれると、デパート商品券50,000ウォン(約5,200円)がもらえる。 |
2.オフィシャルサイトより個人ブログが力を持つ韓国でモニターは効果的
韓国で最もよく使用される検索サイト、Naverで「オットゥギ チーズチャーハン」を検索してみます。
一番上の広告(楽天やアマゾンのようなネット販売会社)を除いて、最初に上がってくるのはオフィシャルサイトではなく個人ブログです。韓国では、飲食店の検索や購入を考えているものの下調べなどをインターネットでする場合、オフィシャルサイトよりも個人ブログやコミュニティサイトでの口コミの方が重要視されます。
そのため、今回のような「モニター募集」というキャンペーンは韓国で頻繁に行われている販売促進企画の一つです。無料、もしくは格安で商品やサービスを提供し、その感想をブログやSNSに書いてもらい、ネット検索で記事を読んだ読者を購入に導くという方法です。 モニター募集情報をまとめたサイト(http://reviewplace.co.kr/)※2019/12/31現在ページ無し。(http://www.superblog.co.kr/)などもあり、大手企業のみならず、地方や個人経営のお店までがよく使う手法です。
3.事前アンケートで応募者のペルソナを明確に
私がこのモニター募集を知ったのは、フェイスブックの広告で「おすすめの投稿」としてタイムラインに上がっていたのを見かけたからです。
リンクをクリックすると、すぐに応募のページにつながりました。
応募時の事前アンケートで聞かれたことは以下です。
- -同シリーズを食べたことがあるか?
- -対象商品の認知度
- -対象商品の購入予定先
- -対象商品を活用したレシピ
- -自身が持っているブログやSNSのアドレス
- -未婚か既婚か?
- -年齢層
これで、ある程度どのような記事を書いてくれそうな応募者なのかを把握できるようになっていると思います。特に、結婚の有無、年齢層はそのブログやSNSを読む読者のペルソナにも関わってきます。独身の人であれば、簡単にお家ご飯を済ませたい人向けの記事になるだろうし、既婚で子供がいるような人であれば、一手間加えて子供のおやつや夕食の一品にしたりするレシピ系の記事が期待できます。
4.無料進呈ではなく、任務完了後の費用支給で「食べ逃げ」予防
私も何度か韓国で他の業者の商品モニターをしたことがありますが、全て商品無料進呈の方式が取られていました。この方式で懸念されるのは、「商品を送ったのに、モニター記事がアップされない」という事態です。
今回、オットゥギ社が取った方法は、モニターに直接店舗で購入してもらい、記事のアップを確認した後に 商品購入費と活動費として30,000ウォン(約3,100円)を支給するという方式です。きちんと活動してくれたモニターだけに報酬を払うことができ、モニター品だけを取られてしまう事態を防ぐことができます。
5.12月下旬時点での本商品に関するブログ記事
残念ながら私はモニターには選ばれませんでした。12月下旬の時点でNaverで本商品名を検索すると、上位に上がってきているブログ記事は、作り方やアレンジレシピなどを写真や動画を用いながら紹介するものばかりでした。
どの記事が今回のモニターなのかまでは判断できませんが、上位に上がってきている記事は、写真がキレイな記事が多い印象です。出来上がりの写真はとても冷凍食品とは思えないほどです。
また、お子さん向けのキャラ弁を作ったという記事や、お子さんが美味しそうに食べている写真などもありました。モニター募集の事前アンケートで、どういった記事を書く人か?フォロワー数はどれくらいか?などの情報が把握できるので、質の高いモニターを選別できているのだと思います。
6.韓国市場は口コミからヒットを狙う
韓国のお菓子やインスタント食品は当たり外れが大きいので、私も気になる商品もまずネットで口コミ評価を見てから試すタイプです。
SNSでよく見かける商品だと、自然と気になりますし、評価が良ければ自分も食べてみようという気になります。
モニターに記事を書いてもらうという販促活動は、SNSで人気に火がついた商品は入手困難になってしまうような韓国の消費者動向によくマッチした方法だと思います。
このようにライフエスコートでは、日本にとどまらず世界で実施されているキャンペーンの実態を調査し、オムニチャネルキャンペーンを検討されている企業様へ最新の情報をメールマガジンにてお届けしております。
また、実際にキャンペーンを行うにあたって、どのチャネルでどのようにお客様と接点をもつべきなのか、さらにどのようなキャンペーンがお客様の気持ちをワクワクさせるのかなど、弊社では多くの事例をもとに御社に最適なご提案をさせて頂きます。
是非、オムニチャネルキャンペーンをご検討の企業様は、ライフエスコートへお気軽にご相談ください。
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